紀伊國屋書店が主催する「紀伊國屋じんぶん大賞2013――読者と選ぶ人文書ベスト30」の大賞を受賞した哲学者の千葉雅也のデビュー作『動きすぎてはいけない――ジル・ドゥルーズと生成変化の哲学』(河出書房新社)を読んだ。
- 作者: 千葉雅也
- 出版社/メーカー: 河出書房新社
- 発売日: 2013/10/23
- メディア: 単行本
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この本は昨年2013年に刊行されたときに購入し、年内には読み終えていたのだが、うまく感想を整理することができなくて、書評を書くのがずいぶんと遅くなってしまった。やる気が起こらなかったせいもある。一昨年くらいから哲学そのものに限界を感じていて、本書も「こんなものを読んでいてなんになるのだろう」と思いながら読んでいた。とはいえ、いままでずっと続けていた学問を放棄するというのは、それはそれで勇気がいることである。いまのところ私にはそのふんぎりがつかない。だからおそらく、しばらくはこんな調子でダラダラとこの手の本の感想を書き続けることになるだろう。皮肉な話だが、その意味で本書の「切断の哲学」というテーマには興味を引かれた。
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